1.そもそも事業承継とは？

事業承継は、一言で言えば、「会社の経営権を、次の世代（後継者）に引き継ぐこと」を指します。
単純に経営権を渡すだけなら、次期経営者を会社の代表取締役に指定するといった、書類上の手続きだけで済むかもしれませんが、それだけではスムーズな事業承継はできません。
経営権を譲る以上、事業の資産、ノウハウ、取引先など事業を継続する上で必要なモノ全てを、
適切に引き継ぐ必要があり、そこが事業承継の難しさとも言えます。

2.事業承継の3要素

事業承継には3つの要素があると言われてます。
1つ目は「人」、つまり経営権を受け継ぐ後継者です。
家族や従業員の中で、適切な人材がいない場合、他社に事業を受け継いでもらうという
選択肢も検討しなければなりません。
2つ目は「資産」、つまり株式や資金といった事業に関する財産です。
この資産内容によっては、相続の場面でももめてしまう可能性があるため、どのように資産を引き継ぐかは
慎重な対応が必要です。

3.相続で問題になるのは「資産」の承継

例えば、お父さんが会社を経営しており、相続人が長男と長女と言う事例を考えます。
貸家の経営は好調で、お父さんは長男に会社を承継して欲しいと考えていますが、
お父さん自身はあまり財産を持っていません。
こういった場合。お父さんが「会社の株式を長男に相続させる」旨の遺言書を作成した場合、長女が
「自分の遺産の取り分が少なすぎる」という不満を持ち、相続争いが起きてしまう可能性があります。
そのため、生前の間から、「遺産」の承継について、対策を検討する必要があります。

4.事業承継は専門家のアドバイスが不可欠

事業承継は、後継者の選定や。取引先やノウハウの承継に目が行きがちですが、法律や税金の観点からも、不備がないようにチェックをする必要があります。
事業承継をお考えの方は、ぜひご相談ください。